200512月議会 山野井たかし一般質問

 

長期休暇削減に至る経緯

平成14年度から学校週5日制が導入され、ゆとり教育の導入が目的でございました。その後子供たちの学力低下が問題となるなど、授業時数の不足が指摘されるようになってまいりました。そこで、自治体や学校が独自の取り組みを始め、2学期制や夏休み、冬休みの削減などが行われるようになってまいりました。現在小山市では始業式、終業式の日にも授業を行うなどの対策をとっております。そんな中、市では平成18年より夏休みを4日間、冬休みを2日間削減し、授業時数を確保することを決定いたしました。週5日制の導入から現在に至るまで、さまざまな議論を重ねてきたことと思いますが、これまでの経緯、そして今回の施策の基本的な考え方についてお聞かせいただきたい。

◎清水悟教育長

ご承知のとおり小山市立小中学校管理規則の一部を改正し、来年度から市内小中学校では夏季休業日を4日、冬季休業日を2日、合わせて6日削減しまして、授業日数の増加を図ることといたしました。それでは、初めに基本的な考え方ということで削減の背景やねらい、並びに導入に至るまでの経緯についてお答えいたします。

まず、背景には、以下の3点があります。第1に、平成14年度からの完全学校週5日制による授業日数の減少が挙げられます。各学校では学校行事の精選や時間割の見直しなどを進めた結果、各校とも国が示す標準時数以上は確保できておりますが、その一方で以前に比べ教育課程にゆとりがなくなってきつつあります。第2に、平成15年度12月の学習指導要領の一部改正によりまして、学習指導要領にとらわれず、発展的な内容についても指導することが可能となったことや、基礎的、基本的な内容の指導をより一層充実させる観点から、平成17年度小学校用教科書や平成18年度中学校用教科書では、発展的な学習内容や練習問題が大幅に増加しました。その結果、来年度から使用する中学校用教科書では、ページ数が週5日制を導入する以前の16年前の水準にまで戻っております。第3に、平成15年度10月の中教審答申の中で、年間授業時数の標準時数を形式的に確保するだけでなく、指導に必要な時間を実質的に確保することや、長期休業日の増減については、全国一律に実施する性格のものではなく、各教育委員会などの取り組みにゆだねるべき事項であるとされたことであります。

ねらいについてですが、以下の2点があります。第1に、学力向上を図ることです。授業日数をふやすことで基礎的、基本的な内容や発展的内容の学習のための時間をより多く確保することが可能となります。第2に、ゆとりの中で生きる力をはぐくむための教育課程の実現を図ることです。現在、特に小学校の場合には時間割を見直すなどして授業時間を比較的確保できている学校も多くありますが、そのためにゆとりがなくなっている状況が一部に見られます。授業日数をふやすことで教育課程全体にゆとりを持たせ、学校行事や体験活動などにより多くの時間を充てることが可能となります。

教育委員会では1年ほど前から学校長などを通じ、方向性を示すとともに、教育委員から意見を伺うなどしてまいりました。本年度に入り、小中学校の学校長、教頭、教務主任の代表からなる長期休業日削減に関する検討委員会を立ち上げ、削減についての具体的な提案をいただき、このたび管理規則の一部改正に至った次第でございます。

 

長期休暇削減の具体的取り組み

また、今回の削減で生み出した6日間をどのように使うのか。教育委員会として具体的な利用を考え、学校へ指示するのか。それとも各校へ全面的に利用方法を任せてしまうのか、お聞かせいただきたい。

◎清水悟教育長

削減されたことにより生み出された6日間の授業日数の取り扱いについてですが、学校、学年によっても状況が異なりますので、教育委員会から一様に基準を示すのではなく、例示する程度として、学校裁量といたしました。

次に、夏季休業日削減に伴う暑さ対策についてですが、基本的には児童生徒の負担過重にならないように配慮しながら、各校が創意工夫することとなっております。また、少しでも学習に適した環境を実現するために、普通教室への扇風機の設置につきましても今後計画的に進めていきたいと考えております。

なお、今回の長期休業日削減につきましては、原則として継続していくこととなりますが、今後の国の動向によっては、必要に応じ修正を図ることもあるかと存じます。

 

学校IT環境整備

学校IT環境整備についてお聞きいたします。e―Japan重点計画2004の中に学校教育の情報化等が掲載をされており、学校のIT環境の整備がうたわれております。内容としては、必要なコンピューターを整備し、インターネット接続の高速化を推進するなど、すべての子供たちのIT活用能力を向上させるため、ブロードバンド化等の時代の変化に的確に対応したIT環境を整備するとなっております。そして、公立小、中、高等学校等のIT環境の整備として2005年度までにおおむねすべての公立小、中、高等学校が高速インターネットに常時接続できるようにするとともに、各学級の授業においてコンピューターを活用するため、必要な校内LANの整備やIT授業に対応した新世代型学習空間の整備等を推進することにより、すべての教室がインターネットに接続できるようにする。あわせて、地域センター、教育センター等を中心に各学校を結ぶ教育用イントラネットの構築を推進する。また、2005年度までにコンピューター教室における1人に1台使える環境の整備のほか普通教室等への整備を推進し、教育用PC1台当たり児童5.4人の割合を達成するとなっています。2005年度までという期限があるわけですが、現在小山市の小中学校におけるIT環境整備がどこまでできているのか、お聞きいたします。

 ◎清水悟教育長

 議員のお話のとおり公立学校における教育用コンピュータの整備、高速インターネットへの切りかえ、校内LANの整備等については、政府のIT戦略本部が決定したe―Japan重点計画に基づき、平成17年度までに整備を推進することになっております。小山市では小中学校コンピュータ整備について、文部科学省の新教育コンピュータ整備計画により、平成13年度から平成17年度までの5カ年の年次計画で整備を実施してまいりました。整備状況につきましては、平成17年度までに中学校コンピュータ室の1人1台の設置、特別教室などの6台の設置、プロジェクターなど周辺機器の整備、高速インターネットへの切りかえ及び校内LANについて整備を行ってまいりました。今後の計画は平成18年度からの年次計画で小学校コンピュータ室のコンピュータについて、さらなる整備を進める予定であります。また、普通教室で使用する教師用コンピュータについては、持ち運びのできるノートコンピュータを全小中学校に各6台を単年度で導入し、全小中学校に整備されている校内LANを活用し、各教室にコンピュータを設置したと同様の学習環境を維持できるように進めていく計画であります。政府のIT戦略本部が決定したe―Japan重点計画及び文部科学省の新教育用コンピュータ整備方針にある整備目標を維持できるように努めてまいります。