2003年6月議会 山野井たかし一般質問
小山市で発生した虐待、殺人事件の事実関係を市がどこまで把握していたのか
3月議会の一般質問で虐待の問題を取り上げました。「全国各地で発生していた虐待事件、特に大阪岸和田市での事件を教訓に小山市ではあのような事件が起こらないように、小山市児童虐待防止等ネットワーク会議が連携強化し、子供たちを守ってほしい」とお願いをしましたところ、「早期発見、早期対応に努めたい」と答弁をいただきました。
しかしながら、今回の事件では親からではないものの、3歳、4歳の幼い兄弟が同居人から虐待を受け、早期発見ができ、警察を呼び、県南児童相談所が介入したにもかかわらず、結果的にはあのような残忍な方法で殺害されるという事件になってしまいました。
事件の経過については、皆さんも新聞報道などで十分にご存じであると思いますが、近所のコンビニの店長がこの兄弟の顔にあざがあるのを発見し、警察に通報、県南児童相談所が兄弟を一時保護したものであります。翌日に兄弟への暴力が同居人からの偶発的なものであり、父親が強く引き取りを要求し、祖母宅で暮らすとの申し出があったために父親に引き渡したものであります。しかし、その後は病院での受診や祖母宅で暮らすことなど、児童相談所との約束がすべて守られない状況になりながら、兄弟の安全確認を電話でしかしなかったことなど、児童相談所に危機意識の欠如、子供たちへの熱意の不足、業務の多さによる動きの悪さなど、児童相談所の対応の悪さが大きく取り上げられています。また、栃木県警では、この同居人が以前に覚せい剤乱用で服役していたことを把握しながら児童相談所には連絡をしていなかったとも聞いておりますが、これが児童相談所の対応の甘さにつながったとも言えるのではないでしょうか。専門家であり、信頼できるはずの児童相談所、警察が対応しながら最悪の結果を防げなかったことは残念としか言えません。
また、9月議会最終日に大久保市長より報告があり、「この事件は市民から警察への通報により県南児童相談所が直接かかわったもので、小山市がかかわることができなかったケースでありました」というものでありました。小山市児童虐待防止等ネットワーク会議の責任者でもある市長の発言としては、少し責任感が欠けているのではないかと感じました。
そこで、この兄弟に対する虐待事件について、事実関係を小山市としてどこまで把握していたのかをお伺いいたします。
◎神田昇一保健福祉部長
2人の幼児は、平成14年11月から平成15年4月までの約半年間、市立若木保育所に入所しておりましたが、ここでは虐待と思われるものをとらえることはありませんでした。その後、平成15年6月、住所を
今回の事件の発端となった同居人による幼児虐待については、平成16年7月8日にコンビニエンスストア店主からの小山警察署への通報によって小山警察署から県南児童相談所へ送致され、県南児童相談所が直接かかわってまいりました。2人の幼児を7月8日に一時保護し、翌日の7月9日に一時保護解除となった旨の通知書を8月末になって県南児童相談所から受理いたしましたが、その間、県南児童相談所から市役所こども課への協力要請の連絡や指示等は特にありませんでした。対応機関である県南児童相談所は、この事件を受けて各関係機関との連携の大切さを認識しておりながらも今回十分に機能できなかったことを問題点の一つと挙げております。
小山市児童虐待防止等ネットワーク会議の役割
また、今回の事件を通して小山市児童虐待防止等ネットワーク会議の役割が何だったのかを改めて考えなければなりません。それぞれの機関が情報交換し、自分たちのできることは責任を持って行い、虐待の早期発見、早期対応を図り、子供たちを守ることがネットワーク会議の役割であり、そのために各機関への働きかけを行うのが小山市としての役割であると考えます。9月議会での市長の言葉は、小山市がネットワーク会議の中で中心的な役割を果たしていなかったこと、そしてそのネットワーク会議の連携がうまく機能していなかったことを表現した言葉ではないでしょうか。
そこで、今回の虐待事件においてネットワーク会議の各機関がどのような役割を果たしたのかお伺いをいたします。
小山市で平成15年1月に設置された
今回の事件を受けまして、去る11月8日にネットワーク会議を開催し、事件の経過を踏まえて各関係機関として何が足りなかったのかを反省し、さらに連携強化の必要性を認識したところであります。ネットワーク会議として何ができるか、各関係機関においてどんな取り組みが必要かなど、虐待の趣旨の徹底と対応に取り組んでいただけるよう、周知とあわせ、方策についてご提案していただけるよう関係機関へお願いしているところでございます。また、このようなことのないように、児童虐待の早期発見、早期対応に取り組んでおります。