学校やその周辺、通学路などにおける安全対策
最初に、学校安全対策についてお聞きいたします。これは昨日の生井議員の質問と重なる部分もありますが、関連質問等のこともありますので、通告書どおりの質問とさせていただきます。大阪池田小学校における児童殺傷事件以来、学校内や登下校時を中心に小中学生を対象とした連れ去り事件や暴力事件などが全国的に多発しております。無抵抗な子供を対象にした卑劣な犯行であり、大きな怒りを感じております。また、小山市では昨年暴力団の抗争事件が発生し、警察や警備会社、保護者などによる学校周辺や登下校時のパトロールが行われました。また、隣接の国分寺町でも、今月6日に暴力団抗争事件が発生いたしました。いずれの事件とも幸いにも子供を巻き込んだ事件に発展することはありませんでしたが、子供を持つ親としては大変不安を感じています。安心して子供を学校に行かせることができるような安全なまち小山を早く取り戻していただきたいと思います。
そこで、学校やその周辺、通学路などにおける安全対策について、
◎山谷新一教育次長
小山市では、児童生徒の登下校や学校生活での安全確保を最も重要なことと認識しております。最初に、学校内での子供の安全の保障につきましては、これまでも各学校とも不審者の学校侵入を阻止するために校門の門扉等を閉めたり、来校者の記帳や名札着用の義務づけ等を行ってまいりました。しかし、近年各種事件等の発生により学校の危機管理も高まり、これまでの火災や地震を想定した避難訓練に加え、不審者役を使っての防犯訓練を行う学校もふえてまいりました。また、校長等による構内巡視や不審者に対する研修会を開催している学校も多数ございます。今後もこのような訓練や研修の内容について各学校への情報提供を行っていくとともに、文部科学省がまとめた学校への不審者侵入時の危機管理マニュアルの周知徹底を各学校に指導してまいります。
次に、登下校時の安全確保をするために、これまで通学路の点検や集団による登校を徹底させてまいりました。また、市内に不審者が出没したり近隣市町で事件が発生したときなどは全校に情報を提供し、緊急に児童生徒への指導を行えるようにしております。これに加え、新学期には全小中学校を対象に携帯型防犯ブザーを在学期間中の貸与方式により配付する予定で、新年度予算に経費を計上しているところでございます。
防犯パトロール隊の支援・呼びかけ
全国の多くの地域で学校やその周辺の安全を地域のみんなで守ろうという動きが高まってきました。主に学校周辺を中心に民間ボランティアやPTA、地域のお年寄りなどがパトロール隊を結成して警備に当たっております。また、下校時に合わせて地域のお年寄りなどが散歩をするという運動も行われています。学校での安全は校門を閉め切れば確保できるようなものではないことは、もう皆さんの共通の認識になってきたのではないでしょうか。学校を含めた地域の安全は、地域に住む皆さんが自分たちで守るという考え方に変わってきているように思います。地域の皆さんの目が抑止力となり、不審者や犯罪から自分たちのまちを守ることにつながると考えますが、いかがでしょう。
そこで、
◎山谷新一教育次長
現在、各学校とも登下校中の子供たちが緊急時に助けを求めて飛び込めるように地域住民から「こども避難の家」、「子ども110番の家」等の協力を得て、不審者出没の情報を得たときは教職員が巡視するなどの対策をとっております。また、学校独自に保護者や地域住民、警察等の協力を得てパトロール体制を整えている学校もございます。ほかの市町でも、老人会等の協力を得て行っている学校もあるとのことでございます。このような情報も紹介しながら、保護者、地域住民あるいは市民のパトロールや警察等の協力をお願いするとともに、学校間の連携を密にして各学校の実情に合わせたパトロール体制を早急に整えられるよう、校長会、教頭会を通して呼びかけてまいります。
防犯カメラ設置
次に、学校の安全対策ですが、現状では門は閉じられておりますが、門をあけて中に入れば教室まで自由に行くことができてしまいます。ですから、不審者が侵入した場合、危険回避がおくれてしまいます。そこで、市内小中学校に防犯カメラを設置できないでしょうか。各校の正門や裏門など、学校で違うと思いますが、各二、三台ずつになると思いますけれども、カメラを設置し、職員室等で監視できるようにすれば、外部からの侵入者を早急に察知できると思います。カメラ設置についてお考えをお聞きします。
本来学校は夢をはぐくむ安全で楽しい場所でなくてはなりません。しかし近年、これまで予測することもできないような児童殺傷事件が平成13年6月に起き、社会的に大きな衝撃を与え、これまで国において進められてきた地域に開かれた学校づくりのあり方について一石が投じられ、児童生徒間の安全確保及び学校の安全管理を徹底する必要が改めて再確認されることになりました。
当市でもこの事件を受けまして、児童生徒を不審者から守るために同年度中に門扉、フェンス等の施設面での改修、また教職員全員への防犯ブザーの配付、校長、教頭、生徒指導教師等による登下校時の校門での監視や授業中における校舎内外の巡回パトロール、不審者侵入を想定した防犯訓練の実施、来校者の記帳や名札着用、緊急連絡体制の見直しなどを実施してまいりました。
しかしながら、昨年12月の
議員提案の防犯監視システムの導入は、学校安全対策の一つとして有効であると認識しているところでございます。設置につきましては、学校はさまざまな人の出入りがあり、不審者の確認の判断、常時監視人の配置等の問題がございますので、今後総合的な対策の中の一つとして考えていきたいと思っております。
虐待防止の取組み
2月15日の新聞に
大阪岸和田市での中学3年生に対する家庭での虐待は、中学校が虐待の疑いを認識し、児童相談所へ口頭で通報いたしましたが、児童相談所の認識の甘さからきちんとした事実確認をしなかったために、このような事態になってしまったと考えられます。また、近隣の住民や同級生たちも不審に思っていたはずなのに、なぜ助けられなかったのか、本当に何もできなかったかと思うと残念でなりません。
不登校児童に対する対応が非常に難しい問題であることは、皆さんもよくご存じのことと思います。不登校の原因は、大きく分けまして病気によるもの、経済的理由によるもの、学校嫌い、引きこもりなどに分類されます。しかし、その中には今回のような家庭での虐待が原因で登校できない場合があるわけです。ですから、不登校となってしまった児童生徒に対する早目のケアをしないと結果として手おくれになり、今回のようなことになってしまいます。小山市として、現在不登校児童生徒に対する対応をどのように行っているのか、また今回の事件を受けて今後どのような対応をしていくのかお伺いします。
◎清水悟教育長
全国各地で続発する子供の虐待の問題につきましては、教育委員会といたしましても緊急の課題として取り組んでいるところです。学校の教職員は職務上子供の虐待を発見しやすい立場にあることを認識し、学校生活だけでなく、日常生活面においても十分な観察、注意を払いながら、虐待の早期発見、対応に努めております。具体的には、学級担任、児童生徒指導担当教員、養護教諭、生活相談員、スクールカウンセラーなど、教職員等が協力して日ごろから子供の状況把握に努めるとともに、子供がいつでも相談できる雰囲気づくりをしています。虐待の疑いがある場合には、早期発見の観点から民生委員、家庭相談員、保健師などに連絡、相談するなどして積極的に情報収集しております。そして、関係諸機関への通告または相談を行った後においても、当該機関と連携して子供への必要な支援を行えるようにしています。さらに、児童生徒が病気等の理由で欠席が続いたときや不登校児童生徒が家庭等にいる場合にも家庭への訪問を行い、虐待の視点も含めて状況の把握に努めています。また、
児童生徒の虐待防止に向けて関係機関のネットワーク強化
児童生徒の虐待防止に向けて関係機関のネットワーク強化が強く望まれているところでありますが、どのようになっているのか。また、ネットワーク強化だけでなく、それぞれの機関の責任を明確にすることも必要であると考えます。お考えをお聞きします。
児童虐待防止の取り組みや発生予防から早期発見、早期対応において、地域におけるそれぞれの役割、機能を果たすことが重要であることから、医師会、民生児童委員、人権擁護委員、保育園、幼稚園、県南健康センター、県南児童相談所、警察、小中学校、市教育委員会、市保健福祉部から成る
小山市独自の児童相談所につきましては、現在の県南児童相談所とさらに連携を強化し、対応してまいりたいと考えております。
健康課における乳児健診、1歳6カ月健診、3歳児健診、乳幼児健康相談などの場においては、常に虐待はないかという視点を持って臨んでいるところであります。その中で養育が気になるケースや虐待が疑われるようなケースについては、速やかにこども課、県南児童相談所、県南健康センター等の関係機関と連携をとりながら、虐待を未然に防ぐため、家庭訪問や電話相談等で継続的にかかわっているところであります。
平成14年度における健診受診率については、乳児健診97%、1歳6カ月健診93.7%、3歳児健診91%と高い受診率となっております。未受診児に対しましては、再通知や電話、保健師による家庭訪問等で状況把握に努めておりますが、接触がとれない家庭もあり、全件把握に至っていないのが実情であります。これらの未把握児の中に虐待等の問題が潜んでいるおそれも懸念されますので、今後さらに地域の健康推進員等の協力を得ながら未受診児の実態把握に努め、増加傾向にある虐待予備軍や育児不安、ストレス、複雑な家庭環境を抱えるケースに対しましては、各関係機関と連携をし、早期発見、早期対応に努めてまいります。